量販店やホームセンターに並ぶシャワーヘッドの種類は年々増えていますね。シャワーヘッドの種類によって、得られるメリット・デメリットがありますので是非参考にしてみてください。
シャワーヘッドは大きく分けて3グループ
節水機能
除塩素機能
マイクロナノバブル
この3グループに分けられるシャワーヘッドはそれぞれ機能が独立しているわけではなく、例えば「節水」+「除塩素」や「節水」+「マイクロナノバブル」など機能が併用された商品も販売されています。特に「節水機能」はほとんどのシャワーに付いている機能です。
節水機能
メリット:水道光熱費を節約できる
地球とお財布にやさしいシャワーヘッド
シャワーヘッドから流れるお湯の量を少なくしたシャワーヘッドです。水道光熱費を節約することができるので、エコで財布に優しい機能です。
その仕組みは、シャワーヘッド内部の水の通り道を狭めたり、散水板の穴面積を少なくしたりしています。狭めすぎると浴び心地が悪くなってしまうので、そのちょうどいいバランスで作られています。
また、手元に一時ストップボタンがついたものは、数秒間だけ水を止めたい時に使用することで節水効果が得られます。
選ぶときの注意点
- 散水面が小さすぎないか
散水面が小さいと、狭い範囲に散水穴が密集している状態です。肌に当たった部分の充実感が得られる反面、身体全体にお湯を流すのに時間がかかってしまうものがあります。 - 中抜けになっていないか
シャワーの散水面をよく見てみましょう。散水面が大きくてもシャワーの中心部分にはシャワーの穴が開いていない商品があります。面積は大きいので一見身体中にザーっとお湯を浴びられるように見えますが、中心部分には水流が無いため、どこか物足りない、狙った場所に水が流れない、というイライラを感じてしまいます。 - 水圧が低くなり過ぎていないか
水に勢いがなく心地よさを感じられません。また泡ギレも遅くなってしまいます。実際に水を流してみないとわからないので、もし検討中のシャワーヘッドの実演販売や流水動画があれば注意して観るようにしましょう。
除塩素機能
メリット:お肌と髪をダメージから守る
水道水中に含まれる残留塩素を取り除く機能です。残留塩素はタンパク質を酸化して、肌のバリア機能や髪のキューティクルに悪影響を与えるといわれています。そのような残留塩素を除去することでなめらかなお湯になり、肌や髪を労わったシャワーを浴びることができます。敏感肌の体質の方はもちろん、ヘアケアに興味がある方におすすめです。
選ぶ時の注意点
塩素を除去する仕組みを理解すること、です。
残留塩素を除去する仕組みは大きく分けて「化学的除去(中和)」と「物理的除去(ろ過)」の2つがあります。さらに「化学的除去」には「ビタミンC(アスコルビン酸)」と「亜硫酸カルシウム」に分けられます。
塩素と化学的に中和することで塩素を除去する化学的除去のうち、ビタミンC(アスコルビン酸)での除去は常に高い除去率を維持します。
ビタミンCの反応式:C6H8O6(アスコルビン酸) + NaClO(次亜塩素酸ナトリウム) → C6H6O6(酸化アスコルビン酸) + NaCl(塩) + H2O(水)
ビタミンCは食品添加物にも指定されている安全な物質です。
[POINT]物理的除去よりも交換サイクルが短いためコストが高めで交換の手間がかかります。ビタミンCが体質的に合わない方もいます。
化学的除去のうち亜硫酸カルシウムでの除去は除去率が減少していきます。
亜硫酸カルシウムの反応式:HClO(次亜塩素酸)+CaSO3(活性炭) → CaSO4(硫酸カルシウム)+HCl(塩酸)
こちらも食品添加物にも指定されている安全な物質です。
[POINT]物理的除去よりも交換サイクルが短いためコストが高めで交換の手間がかかります。亜硫酸カルシウムが体質的に合わない方もいます。
物理的除去は活性炭などによって水をろ過する仕組みです。使用しているうちに除去率が弧を描くように減少します。
塩素以外にもゴミやニオイも吸着させることができます。
ヤシガラや活性炭を使用しているため自然由来の除去方法です。
[POINT]交換頻度が低いので交換の手間を省けます。除去率が50%になったところを交換時期として設定していることが多いので、体質によっては交換時期が早まることがあります。
マイクロナノバブル
メリット:温浴・保湿・汚れ落ち
「マイクロナノバブル」とは毛穴よりも小さい、直径100μm以下の気泡のことをいいます。シャワーから流れる水の中にこの極小の気泡を含んだものがマイクロナノバブルシャワーヘッドです。
気泡が入ることでなめらかな肌触りになり、温浴効果・保湿効果を得ることができます。また、人の毛穴よりも小さい気泡であるため、毛穴の奥まで入り込み皮脂や汚れを取り除く効果も期待できます。
【!】お肌の手入れを欠かせない人や美容意識の高い方、冷え性にお悩みの方にオススメです。
選ぶ時の注意点
マイクロナノバブルシャワーヘッドについてはどのメーカーさんもバブルの発生を第三者機関によって証明しているため、特に大きな違いはありません。バブル以外の「握りやすさ」「デザイン」「色」などがお好みのシャワーヘッドを選んでお風呂の気分を高めましょう。「一時ストップ機能」や「水流切替」のあるシャワーヘッドだと更に使いやすいかもしれません。
まとめ
ここをチェック!
- コスト重視派!とにかく節水したい人は「節水シャワーヘッド」
【注意点】①節水率 ②散水面の大きさ ③中抜け感が無いか ④水圧 - 水質重視派!肌と髪をピュアに保ちたい自然派さんには「除塩素シャワーヘッド」
【注意点】①塩素を除去する仕組み ②交換頻度 - 心地よさ重視派!保湿・温浴効果を高める「マイクロナノバブルシャワーヘッド」
【注意点】①握りやすさやデザインなど好みのものかどうか ②一時ストップ機能や水流切替えなどバブル以外の機能について