経皮毒(けいひどく)という言葉を聞いたことはありますか?
十数年前に話題になった言葉で、皮膚から有害な化学物質が侵入し、病気やアレルギーなどの原因となるというものです。
経皮毒については賛否両論あるようですが、実際のところはどうなのでしょうか?今回は、経皮毒について調べてわかったことを解説したいと思います。
経皮毒と経皮吸収
「経皮毒」という言葉は、正式な医学用語ではありません。おそらく、医薬品の「経皮吸収」から生まれた造語でしょう。
有効成分を皮膚から吸収させる医薬品は存在します。シールのように皮膚に貼り付ける禁煙補助剤を見たことがある方がいらっしゃると思いますが、あれはニコチンを経皮吸収させているのです。
このような経皮吸収型薬剤は、貼付部位の皮膚や筋肉への局所的な作用ではなく、有効成分を皮膚から血液中に吸収させて全身に送り届けることができます。そこから、「化粧品やシャンプーなどに含まれる悪い成分も、体内に吸収されて蓄積するのではないか」と考えられるようになったと思われます。
日常生活で経皮毒を心配する必要は無い
一般的に売られている化粧品や日用品を、健康な状態で正しく使用しているのであれば、神経質になり過ぎなくて大丈夫です。
まず、皮膚は表皮・真皮・皮下組織と何層もの構造でできいます。これらを突破して体内に浸透させるには、かなり細かい分子レベルでなければ不可能です。さらに、それぞれが防御機能を持っており、外部からの物質の侵入を阻んでいます。
さらに、経皮吸収した成分を全身へと運ぶためには血管を突破し、血液に混じって運ばせる必要があるわけですが、皮膚の一番上層である表皮には毛細血管は通っていません。その下にある真皮、そして皮下組織にまで浸透しなければ、血管に届かないのです。
多くの物質は、表皮の一番外側にある角質層でブロックされます。万が一角質層を通ったとしても、果粒層、有棘層、基底層が待ち受けており、一般的な化粧品や日用品がそれらすべてを通過するというのは、現実的に考えられないというのが、経皮毒反対派の意見のようです。
経皮毒という用語を用いて自社商品購入の勧誘を行っていた会社が、特定商取引法第34条第1項第1号(商品についての不実告知)により、業務停止命令を出されたこともあります。
参考:特定商取引法違反の連鎖販売業者に対する業務停止命令について
経皮吸収されて血液に入る可能性はゼロではない
表皮を突破するのは難しいとしても、毛穴から化学物質が侵入して毛穴内部の組織を通過し、血液に入るという可能性はゼロではないようです。経皮吸収の割合が高いといわれるのは、頭皮、脇の下、デリケートゾーンなどですが、これらは毛穴の多い部分でもあります。角質層がない粘膜部分も同様で、浸透しやすいといえます。
また、皮膚にはバリア機能があるとはいえ、分子量500以下の小さな物質や、脂溶性のものは透過しやすいそうです。
さらに、米国や欧州では経皮吸収について調べられているようです。アメリカのCTFA(米国化粧品工業会)や欧州のCOLIPA(欧州化粧品工業会)ちう安全評価のガイドラインでは、経皮吸収性についてのガイドラインが定められていますが、日本では定められていません。
欧州やアメリカでは、製品が経皮吸収されるのか、それは安全であるのかを確認されてからで無いと販売できません。しかし、日本では製品が経皮吸収されるかどうかを調べなくても販売できます。
経皮吸収では消化器官を通らずに吸収されるため、解毒機能がうまく働かないという点が問題視されることもあります。
経皮吸収を無視するか否かは、その人の判断次第
経皮吸収や経皮毒についてまとめると、以下のようになります。
- 経皮吸収を用いた医薬品は存在する
- 皮膚のバリア機能を通過して化粧品などの成分が吸収されることは、日常生活において気にするレベルではない
- 毛穴や粘膜からは、化学物質が吸収されて血液に入る可能性がある
- 分子量500以下の小さな物質や、脂溶性のものは皮膚を透過する可能性がある
- 米国や欧州では、化粧品の経皮吸収について、安全性のガイドラインが定められている(日本では定められていない)
経皮吸収と病気の関連性は明確に立証することが出来ません。皮膚から入っても、人間の体には肝臓や腎臓などの解毒システムがあり、因果関係を立証するのは難しいです。
さらに、経皮吸収により病気になったと立証するには、食事などの影響を除くために、全ての日常生活をやめなければならないため、非常に困難です。
経皮毒について信じるも信じないもその人次第ということになりますが、無視するよりは気にかけて生活した方が良いのかもしれません。
経皮毒や経皮吸収が気になる場合は、浄水器の使用をおすすめします
見た目ではわかりませんが、水道水には多くの有害物質が含まれている可能性があります。
有害物質とはどういうものか?大きなくくりで分かりやすく申し上げますと、殺虫剤、原虫、重金属、化学品、農薬、消毒副産物などです。最近だと、有機フッ素化合物(PFAS)という化学物質も問題視されるようになりました。
それらは、ガン、循環器・腎臓・肝臓・神経・心臓・筋肉・生殖器等の障害、リンパ腫瘍や白血病等様々な健康障害を引き起こす原因となりうるとされています。(健康障害研究途上のものもございます。)
参考:あなたの浄水器は何種類除去できる?水道水に含まれる有害物質一覧 | MIZSEI 水生活製作所
こういった有害物質が、経皮吸収によって体内に取り込まれてしまう可能性は、ゼロではないかもしれません。気にされる場合は、浄水器や浄水シャワーの使用をおすすめします。どんな有害物質を除去できるのかについては、浄水器によって様々なので、性能をよく調べることをおすすめします。
また、水道水に含まれる残留塩素には、たんぱく質を酸化させる作用があるため、肌を傷つけます。肌のバリア機能が低下すると、化学物質などが浸透しやすくなってしまいます。そのため、浄水器や浄水シャワーで残留塩素を除去することをおすすめします。
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メールアドレス:information@mizsei.co.jp
参考
杉林 堅次「経皮吸収の原理・その実際・今後の期待」|オレオサイエンス 第 17 巻第 11 号
【経皮吸収の部位とされやすい物質】経皮吸収と経皮毒の関係を解説 (kenko100.info)
皮膚からさまざまな成分が浸透する「経皮吸収」って? いつも使っているシャンプーやヘアカラー剤は大丈夫?│アンファーからだエイジング【専門ドクター監修】 (angfa.jp)
宇山 侊男 、 岡部 美代治 、 久光 一誠 『化粧品成分ガイド 第6版』フレグランスジャーナル社 2015年