陶器と磁器は、どちらも焼き物ですが、製造方法や性質、用途においていくつかの違いがあります。それぞれの特徴を簡単にまとめました。
なお、陶磁器は焼き物全般を指す言葉で、陶器も磁器も含みます。
【目次】
陶器と磁器の違い
陶器と磁器の違いを簡単に説明すると、以下の通りです。
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素材
- 陶器は主に粘土(陶土)で作られ、温かみのある仕上がり。砂や細かい鉱物を混ぜることもある。原料が柔らかく、加工しやすい。
- 磁器は陶石(磁土)で作られ、白く滑らかで硬い。長石や石英を含むため、粘土より硬質。原料が粒子細かく、焼くとガラス化しやすい。
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焼成温度
- 陶器は低め(約1,000~1,200℃)。比較的低温で焼けるため、多孔質(小さな穴が多い)になりやすい。
- 磁器は高め(約1,200~1,400℃)。高温で焼かれるため、硬くなり非多孔質になる。
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吸水性
- 陶器は吸水性が高く多孔質。表面に釉薬(うわぐすり)をかけないと水を吸う。湿気や水分を含みやすいため、保管に注意が必要。
- 磁器は吸水性がほとんどなく非多孔質。水や汚れが染み込みにくい。
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見た目と質感
- 陶器はざらつきがあり自然な風合い。
- 磁器は滑らかで光沢があり透明感がある。
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強度
- 陶器は磁器に比べて柔らかく、衝撃に弱い。厚みがある作りが一般的。
- 陶器に比べて硬く、薄くても割れにくい。硬さと強度を生かした繊細な形状の製品も作れる。
簡単に言うと、陶器は素朴で温かみがある、磁器は硬くて高級感があるといった違いがあります。
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陶器の和食器
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磁気のティーポット
陶器や磁器は洗面ボウル・手洗い鉢・水受け皿の素材に適している?
陶器も磁気も洗面台の手洗い鉢に適していますが、いくつかの注意点があります。以下にその利点と注意点をまとめます。
陶器の場合
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デザイン性
- 陶器は温かみや手作り感のあるデザインが多く、ナチュラルや和風のインテリアにマッチします。
- 色や形状のバリエーションが豊富で、個性的な空間を演出できます。
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耐水性
- 表面に釉薬(うわぐすり)が施されていれば水を通さないため、手洗い鉢として使用可能です。
- 釉薬のおかげで汚れも付きにくく、お手入れが比較的簡単。
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十分な強度
- 手洗い鉢の用途に必要な強度を持っているため、普通の使用では問題ありません。
注意点
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衝撃に弱い
- 陶器は硬い一方で割れやすい性質があります。強い衝撃や重い物を落とすと欠けたり割れたりする可能性があるため、丁寧に扱う必要があります。
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長期使用による劣化
- 釉薬の表面が長年の使用で摩耗すると、吸水性が増し、汚れが染み込みやすくなる可能性があります。
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凍結のリスク
- 冬場に屋外や冷える環境で使用する場合、水が凍結して膨張すると、陶器が割れることがあります。屋内で使用する場合は問題ありません。
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カスタマイズの難しさ
- 陶器の手洗い鉢はオーダーメイドや特注品の場合、設置場所に合う形状やサイズを選ぶのに注意が必要です。
磁器の場合
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耐水性
- 磁器は非多孔質で吸水性がほとんどありません。水や汚れが染み込む心配がないため、衛生的で長持ちします。
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耐久性
- 高温で焼成されているため硬度が高く、薄くても割れにくい特徴があります。
- 毎日の使用に耐えられる強度を持ち、長期間使用可能です。
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美観
- 磁器特有の白さと滑らかで光沢のある表面が、洗練された高級感を演出します。
- モダン、クラシック、ミニマルなど幅広いデザインに対応可能です。
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お手入れの簡単さ
- 汚れが付着しても表面が滑らかであるため、簡単に拭き取ることができます。
- カビや細菌の繁殖を防ぎやすい素材です。
注意点
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衝撃への耐性
- 磁器は硬く丈夫ですが、非常に強い衝撃には割れる可能性があります。重い物を落とさないよう注意が必要です。
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価格帯
- 磁器の手洗い鉢は陶器に比べてやや高価な場合があります。特にデザイン性の高いものや特注品はコストがかかることがあります。
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設置時の注意
- 素材が硬いため、施工時に誤った力が加わるとヒビや割れが生じる場合があります。専門的な施工が推奨されます。
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凍結リスク
- 寒冷地などで使用する場合、水が凍結すると割れる可能性がある点は陶器と同様です。屋内設置が基本的に推奨されます。
陶器や磁器の洗面ボウル・手洗い鉢・水受け皿のお手入れ方法は?
お手入れ方法は、陶器も磁気も同じです。
お手入れ方法
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毎日のお手入れ
- 柔らかい布やスポンジで拭く
使用後、柔らかい布やスポンジで軽く拭き、表面の水滴や汚れを取り除きます。水垢やカルキ汚れを防ぐため、乾いた布で仕上げ拭きをするのがおすすめです。 - 中性洗剤を使用
軽い汚れには中性洗剤を使い、スポンジで優しく洗ってください。研磨剤入りの洗剤は避け、表面を傷つけないようにします。
- 柔らかい布やスポンジで拭く
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定期的なお手入れ
- 水垢やカルキ汚れの除去
酢やクエン酸を薄めた水溶液を使用して汚れを除去します。塗布後に数分置いてから柔らかい布で拭き取り、必ず水で洗い流します。 - 艶出し効果を保つ
磁器は光沢が特徴なので、柔らかい布で乾拭きすると、表面の艶を保つことができます。
- 水垢やカルキ汚れの除去
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傷やひび割れを防ぐ
- 強い衝撃を避ける
磁器は硬く丈夫ですが、強い衝撃で割れることがあります。重い物を落とさないように注意してください。 - 金属製のたわしや硬いブラシを使用しない
表面の釉薬を傷つける可能性があるため、柔らかい道具を使用してください。
- 強い衝撃を避ける
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凍結対策(冬場)
- 寒冷地で使用している場合、水が凍結して内部で膨張すると割れるリスクがあります。冬場は水を抜くか、凍結防止ヒーターを利用するなどの対策を行ってください。
避けるべき行為
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酸性・アルカリ性が強い洗剤の多用
磁器の表面を劣化させる可能性があるため、中性洗剤を基本に使用してください。
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漂白剤や塩素系洗剤の長時間使用
必要な場合でも、短時間で洗い流し、表面を痛めないようにします。
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熱湯を急にかける
急激な温度変化はひび割れの原因になることがあります。
磁器の手洗い鉢を長持ちさせるポイント
- 使用後は水滴を拭き取り、乾燥させる習慣をつける。
- 定期的に軽い掃除を行い、水垢や汚れを蓄積させない。
- 強い衝撃を与えないよう注意する。
風情ある佇まい!MIZSEIの陶器製手洗い鉢
MIZSEIの手洗鉢には大きく分けて「手洗鉢 美濃焼」「手洗鉢HAMON」「HAMON信楽」の3つの種類があります。サイズやデザイン、置き場所や使い勝手柄なども考慮して、お気に入りの一品を見つけてください。
風情ある佇まい「手洗鉢 美濃焼」
「美濃焼」というのは岐阜県土岐市を中心とした美濃地方の東部で生産される焼き物の総称です。約400年前、この地から「志野」「織部」「黄瀬戸」など、日本を代表する焼き物が作り出されました。現代においても、食器やタイルなども生産する国内シェア約60%を占める一大産地です。
「手洗鉢美濃焼」はそんな伝統ある美濃焼の手洗鉢です。豊富なラインナップで、きっとお気に入りのデザインが見つかるはず!風情ある佇まいが、落ち着いた空間を演出してくれます。
サイズは直径約250mmのSサイズと直径約320mmのMサイズの2種類。設置する場所に合わせてお選びいただけます。
シンプルながらも存在感のあるデザイン「手洗鉢HAMON」
水面に広がる波をイメージした手洗鉢シリーズ。水栓から流れ落ちた水が波紋のように広がっていくように見せたデザインです。
白・黒とスタンダードなカラーを取り揃えました。サイズは直径約400mm。材質は耐久性が高く、割れ・欠け等に抜群に強いレジンコンクリートを採用しています。
ホワイト
ブラック
“わび・さび”の風流な味わいを信楽焼で。「HAMON信楽」
HAMONシリーズに、千利休により茶の湯に取り上げられた「利休信楽焼」のカラーを取り揃えた陶器製のHAMONです。“わび・さび”の風流な味わいを備えつつ、美術品としての側面を持つ信楽焼の素晴らしさが表れた一品になっています。サイズは直径約310mmです。
海鼠
黄金焼
白
黒
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製品について詳しい説明をご覧になりたい方は、公式通販サイトをご利用ください。
メーカー直販のMIZSEI SHOPなら、アフターフォローも充実。お得なキャンペーンも随時行っております。
商品レビュー機能として実際にご使用したお客様からのお声を掲載しておりますので、ぜひ覗いてみてください。
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弊社は弊社は岐阜県山県市にある水栓メーカーです。 商品のことや、その他気になることがあればお気軽にご連絡ください。
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電話番号:0581-23-0570(平日9:00~17:00) メールアドレス:information@mizsei.co.jp
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