自宅でできる温冷交代浴のやり方|シャワーと入浴で自律神経を整える方法

湯船につかる女性のイラスト

温冷交代浴」という言葉を聞いたことはありますか?お湯と15℃以下の冷水に交互につかる入浴法で、「温冷交互浴」といわれることもあります。古くはヨーロッパの温泉療法の1つとして活用されてきました。血流の改善や自律神経を整えるといった効果があり、多くのトップアスリートが活躍するスタンフォード大学のスポーツ医局も、その効果を認めています。

しかしながら、アスリートではない方が冷水で行うのは体への負荷が強すぎるため、日々の入浴で取り入れやすい温冷交代浴の方法をご紹介します。

温冷交代浴の健康効果についてもあわせて紹介します。

温冷交代浴の健康効果

温冷交代浴の効果の説明

温冷交代浴の効果は、主に2つあります。

一つ目は、血管の収縮と拡張が繰り返されることで、血流が良くなることです。血流が良くなれば、疲れている筋肉により多くの栄養が運ばれるので、疲労回復につながります。また、細胞に溜まった疲労物質や老廃物も、血流によって取り除かれます。

血流がよくなるということは、美肌効果も期待できます。温冷交代浴により肌表面の血流が活性化すると、細胞にしっかりと栄養や水分を届けることができ、肌のターンオーバーが整います。

温冷交代浴は、冷え改善効果も期待できます。血流がよくなり、手足の先まで血液が運ばれるため、冷えの改善が期待できます。また、後述するように、温冷交代浴は自律神経を整える効果もあります。自律神経が整うと、体温の調節機能が正常になり、冷えを感じたら体を温める働きが作動します。

二つ目は、自律神経のバランスが整うことです。温めたり冷やしたりを繰り返すと、自律神経が効果的に刺激されることがわかっています。

自律神経とは、体の働きを調整する神経のことで、脳からの命令を臓器や筋肉に伝える役割があります。生命維持に必要な呼吸や体温調節、消化、分泌、排泄などに関する命令を、24時間休みなく伝えている、大切な神経です。特徴的なのは、それが意志に基づくものではなく、無意識(自律的)に働くという点です。

自律神経には2つの系統があります。1つは交感神経といい、アクセル担当。もう1つは副交感神経で、ブレーキ担当。片方が優位になっているときは、もう片方が抑制され、状況に応じてどちらかが優位になることでバランスを取り、心身の健康が保たれています。

自律神経にストレスがかかると、交感神経が優位(興奮・緊張状態)になります。ストレスが続くと副交感神経の働きが低下し、なかなか疲労が回復しません。またストレスがかかると副腎皮質からステロイドホルモンが出て、血圧や血糖値の上昇など身体に悪い影響を及ぼします。不規則な生活が続いたとき、新しい環境での生活がはじまったとき、季節の変わり目などに、「なんとなく体の調子が悪い」という経験をしたことがある方もいらっしゃるでしょう。その不調は自律神経の乱れが原因かもしれません。

自律神経の働きを説明する図

温冷交代浴のやり方

 

  1. 入浴前にコップ1杯の水を飲んで水分を補給する。脱衣所にもコップ1杯程度の水を用意しておく。
  2. かけ湯をして、40℃前後の湯船に全身で2~3分浸かる。
  3. 湯船から出て、25〜30℃くらいのシャワーを手足にかける。スタートは手先・足先の末端から。ひじ・ひざまでかけて大丈夫そうであれば身体の中心部まで水をかける。30秒を目安に、長くても1分を超えないようにする。
  4. 再び2~3分湯船に浸かり、同じように冷たいシャワーをかける。これを3セット繰り返す。
  5. 最後にもう一度40℃のお湯に3分つかって、お風呂からあがる。
  6. 脱衣所で体をふき、用意しておいたコップ1杯の水を飲む。

入浴時間は12分までにしましょう。実験によると、「温冷交代浴は12分までなら効果がある」そうです。(山田知生『スタンフォード式疲れない体』より)

「30℃のシャワーが冷浴になるの?」と思われるかもしれませんが、10℃の違いでも十分刺激になります。むしろ水風呂に全身をつけるような強い寒冷刺激は、体に負担がかかりすぎて危険です。我慢できる程度の温度で冷浴を行いましょう

体に冷たいシャワーを当てられない人は、手足の先に冷たいシャワーをかけるだけでも効果があります。

入浴剤で温熱効果UP

入浴剤を入れるとお風呂の温熱効果が高まるので、使うことをお勧めします。炭酸ガス系や発汗効果のあるものがおススメです。

ミスト水流付きのシャワーヘッドなら更に心地よい!

ミスト水流機能付きのシャワーヘッドをお持ちの方は、ぜひミストモードにしてシャワーを浴びてみてください。
冷たいミストが体を包み込む感覚はとても気持ちがいいですよ。

シャワーヘッドでマイクロバブル浴が楽しめる!

お湯を張った浴槽に、マイクロナノバブルが発生するシャワーヘッドを使ってお湯を足すことで、マイクロバブル風呂をつくることができます。(※シャワーヘッドを水没させると、故障するおそれがあるため、注意してください)

マイクロナノバブルとは、直径0.1mm以下の気泡のことです。中でも直径0.001mm以下の気泡を特に「ナノバブル」と呼んでいます。マイクロナノバブルには洗浄・保湿・温浴の3つの効果があると言われています。

気泡が消滅する時に発生する熱エネルギーにより、温浴効果を高め、血行を促進してくれます。肌を泡が刺激することで、マッサージ効果や血行が良くなる効果も期待できます。マイクロバブル浴を楽しめる装置を製造・販売しているノーリツの調査によると、マイクロバブル浴は、普通浴や半身浴より短時間で体の芯まで温まるという結果がでています。

浴室

温冷交代浴を行うときに注意すること

 

  • 温冷交代浴は交感神経を刺激し、体を覚醒させてしまうため、就寝する2時間前までに入浴を終える。
  • お湯や水の温度、入浴時間は必ず守る。お湯の温度が高すぎると血圧が上がったり、急激な温度の変化によって血圧が上下したりして、心臓や血管に疾患を生じるヒートショックを起こす可能性がある。
  • 入浴の前後で水分補給をしっかりする。
  • 体調がすぐれないときは行わない。
  • 食後3時間以上あけて行う。
  • 飲酒後は避ける。
  • 高齢の方や血圧の高い方、狭心症や不整脈などの心疾患のある方、脳卒中の経験がある方は控える。

温冷交代浴は血管を収縮させる、つまり血圧が上昇するため、通常の入浴よりも体に負担がかかるという点に注意してください。また、温冷交代浴は意外と水分を消費します。脱水症状を防ぐために、水分補給は必ず行いましょう。

温浴効果をUPさせる入浴剤「除塩素入浴料おぷろ」

除塩素入浴料おぷろシリーズは、ビタミンCのはたらきで塩素を無害な物質に変化させます。コラーゲンやヒアルロン酸といった保湿成分や、洗浄成分のパパイン酵素なども配合しています。

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バブリージョワー2.0

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バブリーミスティ2.0の説明

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参考

からだにいいこと:「温冷交代浴」の5つの効果とは?自宅でできるやり方を専門家が解説

社会福祉法人済生会 病気解説特集:心と身体がしんどい原因は、自律神経⁈

NORITZ:じんわりあたたまる、心地よいゆらぎ。マイクロバブル浴

山田 知生『スタンフォード式疲れない体』サンマーク出版 2018年