ページをご覧いただきありがとうございます。水栓バルブメーカーの水生活製作所です。
給水栓、砲金継手、から浄水器、ガーデニング製品まで、水まわりの便利品を設計開発、製造販売している会社です。
今回はエスプレッソマシンなどをご使用の方へ、その圧力がもたらす危険や対策についてお話をします。
エスプレッソマシンは水圧の影響を受ける
1-1.コーヒーメーカーとの違い
まず、全自動コーヒーメーカーは家庭でも使用されることが多い「コーヒー」を抽出するマシンです。
スイッチを入れると、セットしておいた引き豆に熱湯が注がれ、コーヒーが抽出されます。
次に、全自動エスプレッソマシンは喫茶店やカフェで多くみられる「エスプレッソ」を抽出することに特化したマシンです。
スイッチを入れると、コーヒー豆が1杯分挽かれ、ボイラーで高温高圧に加熱された熱湯で一気に抽出します。
コーヒーメーカーと異なるのは、この「圧力」の部分で、更にミルクを温める機能がついている場合も多く、カフェラテやカプチーノにも対応できます。
1-2.水道直結式
マシンにはあらかじめ水を溜めておく「タンク式」や、使用するときに水を追加する「デカンタ式」(コーヒーメーカーの場合)等があります。
これらは水道工事の必要がなく、水圧の影響を受けません。
家庭で最も使用されるタイプといえます。
一方、提供数の多いお店で使用されるのが「水道直結式」のマシンです。
水道とマシンが直接つながっている設置の仕方なので、使用するたびに水を準備する必要がありません。
ただし、設置には工事が必要で、水圧の影響を受けるため減圧弁が必要な場合があります。
水道直結型のマシンには大きな圧力がかかる
さきほど記述した通り、エスプレッソマシンには強い圧力がかかる仕組みでおいしいコーヒーを楽しむことができます。
この圧力があまりにも高いとマシンの故障や水漏れを起こす原因になってしまいます。
また、水道直結型マシンを使用するときには、一緒に浄水器を取付けることが推奨されています。
浄水器もまた水圧の影響を受けやすく、抽出の圧力や浄水性能が不安定になる場合があります。
そのようなことを起こさないために「減圧弁」を取付ける必要がある場合があります。
確認すること
水道直結型のマシンを使用する際には、減圧弁の必要が無いか確認しましょう。
●使用したいマシンの取扱説明書または製品ページにて減圧弁の必要の有無の確認。
●開業する店舗の水圧を調べる必要がある場合は水道業者に調べてもらいましょう。
(市役所で教えてもらえる場合もあるようです。)
すでにマシンが取付けてある場合には、自分で減圧弁を付けることも可能です。その場合には必ず止水栓を止めてから行ってください。
水圧が高い家や、地域の特徴
水圧が高くなりがちな家や地域には、いくつかの特徴があります。
1. 地形的な要因
- 低地にある家
- 水道は通常、高い場所から低い場所へ流れるため、低地にある家は水圧が高くなりやすい。
- 貯水タンク(高架水槽)や給水塔の近く
- 高い位置にある貯水タンクや給水塔から直接給水される地域では、重力による圧力で水圧が高めになることがある。
2. 配管・設備の要因
- 直結給水方式の家
- 貯水タンクを介さずに水道本管から直接給水される「直結給水方式」の家は、水道本管の圧力がそのまま影響しやすい。
- 新しく整備された水道管の地域
- 古い水道管の地域では、圧力が低く抑えられていることが多いが、新しく整備されたエリアでは水圧が比較的高めに設定されていることがある。
- 減圧弁が設置されていない家
- 水圧が高い地域では通常、減圧弁(プレッシャーレギュレーター)が設置されているが、これがないと水圧がそのまま高くなる。
3. 水道局の供給圧力が高い地域
- ビルやマンションが多い地域
- 高層ビルが多い都市部では、上階まで水を供給するために水圧が高く設定されていることがある。
- 工業地域
- 工場などの大規模施設が多い地域では、高い水圧で供給されることがある。
4. 時間帯による影響
- 夜間や早朝
- 昼間に比べて使用量が少ないため、水道本管の圧力が高くなりやすい。
もし水圧が高すぎる場合、蛇口の水勢が強すぎて水跳ねがひどい、配管や機器に負担がかかるなどの問題が発生することがあります。
水圧が低い家や、地域の特徴
水圧が低くなりがちな家や地域には、いくつかの共通した特徴があります。
1. 地形的な要因
- 高台や山の上にある家
- 水は重力の影響を受けるため、標高の高い場所では水圧が低くなりがち。
- 特に、給水塔や水道本管の位置が低いと、水を押し上げる力が不足しやすい。
- 水道本管から遠い家
- 水道局の供給元(浄水場や貯水タンク)から遠い場所では、水圧が低くなることがある。
2. 配管・設備の要因
- 貯水タンク経由の給水方式
- 高層マンションや団地などでは、一度貯水タンクにためてから給水するため、水圧が一定に保たれますが、ポンプの性能やタンクの水位によっては水圧が低くなることがある。
- 古い配管が使われている家
- 古い水道管は内側にサビや汚れがたまり、水の流れを妨げるため、水圧が下がることがある。
- 細い配管を使用している家
- 給水管の口径が細いと流量が制限され、水圧が低く感じられる。特に昔の住宅では細い配管が使われていることが多い。
3. 水道局の供給圧力が低い地域
- 住宅密集地や郊外のエリア
- 多くの家が一斉に水を使うと、水道本管の圧力が低下し、全体的に水圧が下がることがある。
- 旧市街地や古い団地
- 古い水道インフラが使われている地域では、水圧が低く抑えられている場合がある。
- 断水・節水対策が行われている地域
- 水資源が限られている地域では、水圧を意図的に抑えて供給していることがある。
4. 時間帯による影響
- 朝・夕方などのピーク時
- 近隣の家庭が一斉に水を使う時間帯(朝の支度、夕方の炊事・入浴タイム)には水圧が下がることがある。
- 夏場の給水制限時
- 需要が増える夏場には水道局が圧力を下げることがあり、全体的に水圧が低くなることがある。
5. 他の要因
- 自宅の減圧弁の設定
- 一部の家には水圧を抑えるための「減圧弁」が設置されているが、設定が厳しすぎると水圧が低くなる。
- 家の水回りのトラブル
- 例えば、給水管の途中に詰まりがある、元栓が完全に開いていない、フィルターが汚れているといった問題があると、水圧が低くなる。
水圧が低いと感じたら?
- 元栓が全開になっているか確認する。
- 蛇口やシャワーヘッドのフィルターを掃除する。
- 他の時間帯でも水圧が低いか確認する。(時間帯による変動かチェック)
- 水道局に問い合わせて地域の水圧を確認する。
- 給水ポンプの設置を検討する。(特に高台の家)
水圧が低すぎると生活に支障が出るので、気になる場合は専門業者に相談するのもよいでしょう。
水圧を自分で測る方法
正確な値が知りたい場合は、水圧計を使う必要がありますが、2Lのペットボトルが何秒で満たされるかを測ることで、大まかな水圧を推測可能です。
必要なもの
- 2Lのペットボトル(目盛り付きが便利)
- ストップウォッチ(スマホのタイマーでもOK)
- 蛇口(水圧を知りたい場所のもの)
測定手順
蛇口の先にペットボトルをセット(蛇口に直接入れる or 口を当てる)
蛇口を全開にし、2Lが満タンになるまでの時間を計る
以下の表と照らし合わせて水圧の目安を確認する
ポイント
できるだけ蛇口を全開にする(正確に測るため)
水道メーターに近い場所で測る(元の水圧を知るため)
複数の蛇口で測定するとより正確(家の中の圧力差を確認)
水圧が高い場合は、減圧弁の使用がおすすめ
減圧弁は水圧を一定に保ち機器の破損を防止する部品です。
MIZSEIの減圧弁は【ミニ】減圧弁。小型なのでスペースをとりません。
また、その小ささで耐久性能に優れており、取付後のメンテナンスは不要です。
従来のダイヤフラム方式と異なりピストン方式なので、膜がやぶれるといったことがありません。
MIZSEIの減圧弁は全国のコンビニのコーヒーメーカーにも使用されている実績があります。
<スペック>
- 二次側設定圧力:0.3MPa
- 一次側圧力:最大0.75MPa
- 流量:28L/min(0.3MPa時)
- 材質:青銅、黄銅
・接続ネジ径:G1/2
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株式会社水生活製作所 開発部
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